家庭血圧計もかなり普及しご自宅で血圧を測っておられる方も多いかと存じます。しかし正しく測らないと評価が難しい場合もあります。
「日本高血圧学会」の示した最近の家庭血圧測定に関する注意をお知らせします。

1) 測定装置; 手首、指などで測るタイプがあるが、手首、指での測定は誤差が多いので、上腕で測定するものを選ぶ。
2) 原則的には利き腕の反体側で測定。左右差の明らかな場合は常に高くなる方で測定する。
3) 測定は座位で、心臓の高さで測定する。
4) 測定の条件(朝測るとき)
   A) 朝起きてから1時間以内に測定する。
   B) 排尿後測定。  (尿がたまっていると血圧は高く、排尿とともに血圧は降下する。)
   C) 座位で1〜2分間安静にしていてから測定する。
   D) 血圧の薬を飲む前に測定する。
   E) 朝ご飯を食べる前に測定する。  (食事中は血圧が上昇、食後は下がる。)
  晩に測るとき
   A) 寝る前に測定する。朝のときと同様に1〜2分の安静の後測定する。
5) 血圧は測定するたびに異なった値がでるが、原則として第1回目の血圧を評価する。
   一般的に初回の血圧は相対的に平均値より高いと思われる。

 診断; 

   家庭で測る血圧は最高血圧125、最低血圧80mmHg未満を正常とする。
   125/75mmHg未満を確実な正常血圧とする。
   135/80mmHg以上を高血圧とする。
   135/85mmHg以上なら確実な高血圧として治療の対象とする。